さて、前回の最後に宣言したように、誰がクーラーを発明したのか調べてみた。前回のエントリーを書き終えた時点で、いわゆるクーラーの発明者は「この人」と特定できるようなものではなく、気化熱を使った冷却器を考え出した人がそれに該当するのだろうと予測していた。そして、その冷却器はエアーコンディショナー(いわゆるクーラー)としてではなく、冷蔵庫として最初は開発されたのだろうとも考えていた。
結果を述べると、最初は冷蔵庫として開発されたという考えは当たっていた。しかし該当者に関する予想は、はずれたというか、当たってはいたけど思っていたのとは違ったというか…。本命馬は来たのに相手が抜けていたというような、脱力感の漂う結果であった。
クーラーの発明という線で調べていくと、予想通り、最初の業務用エアコンとか、現在のシステムに近いものを初めて量産化したのがどの会社だとか、そういうものしか出てこない。さらに予想通り、冷蔵庫の存在がちらほらと見え隠れする。クーラーに使われている冷却システムは、やはり、もともとは冷蔵庫用に開発されたもののようだ。これは、クーラーよりも冷蔵庫のほうが重要だったとか需要があったとかいうことではなく、たんに必要とされるパワーの問題だろう。電気代からも明らかなように、冷蔵庫よりもクーラーのほうがたくさんのパワーを必要とする。したがって、まずは冷蔵庫から実用化されたということだろうと思われる。
ここまでは予想通りの展開だった。第3コーナーまでは思った通りに来ている。あとは本命馬が抜け出してくるのを待つだけだったのだが…。
ここからは、話を冷蔵庫の発明に切り替えることにする。クーラーに使われている、気化熱を利用した冷却器の開発の歴史は、すなわち冷蔵庫開発の歴史といえるからである。
というわけで、しつこく次回に続く。
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